味噌を一言でいうと
蒸した(または煮た)大豆に塩を混ぜ、米・麦・大豆で作った麹で発酵・熟成させる、日本のペースト状の調味料です。日本農林規格(JAS)は、味噌づくりに使う麹菌をニホンコウジカビ(Aspergillus oryzae)と決めています。麹の原料によって、米味噌・麦味噌・豆味噌に分かれます。
| どこで | 日本(中国の「醤(ひしお)」が起源とされる) |
|---|---|
| 何から | 大豆・塩・麹(米、麦、または大豆) |
| 寝かせる時間 | 豆味噌は、自然のままで6〜12か月ほど、温めて4〜6か月ほど |
| 働く微生物 | ニホンコウジカビ(麹)。塩に強い乳酸菌 Tetragenococcus halophilus なども |
| 納豆との違い | 塩を入れる。カビの麹を使う。何か月も寝かせる |
食べ方: 宮崎の夏の郷土料理「冷や汁」
農林水産省の「うちの郷土料理」は、宮崎県の「冷や汁」を載せています。暑い夏に、農民が麦飯に生の味噌をのせて水をかけて食べていたのが元だといわれ、夏の重い仕事の時でも手早く食べられる知恵として伝わってきた料理です。お盆に親せきが集まった時、宴の締めに出ることが多かったそうです。
材料(6人分)
- いりこ 50g
- 味噌 110g
- ごま 40g・ピーナッツ 50g
- 豆腐 1/2丁
- きゅうり 1本
- しそ 2〜3枚・みょうが、しょうが 少し
- 麦飯 6杯
作り方
- いりこの頭とはらわたを取り、フライパンでいる。ごまも軽くいる
- すり鉢で、いりこ・ごま・ピーナッツをよくすり、味噌を加えてさらにする
- 豆腐を手でつぶすように入れて、すり混ぜる
- 人肌に冷ましたお湯600mlを入れ、味噌汁より濃いめに溶かす
- 輪切りのきゅうり、刻んだしそ・みょうが・しょうがを入れる
- ごはんにかけて食べる
同じページは、すった味噌をすり鉢の内側に塗り、逆さにして火であぶり、焦げ目をつけてもおいしいと書いています。昔は、魚を焼いてほぐし、ごま・味噌とすり合わせて、すり鉢ごと炭火であぶったそうです。
作り方の記録
日本語版ウィキペディアは、味噌の作り方を麹の種類ごとにまとめています。
- 米味噌・麦味噌: 米または麦を、みがいて洗い、水につけて蒸し、冷ましてから種麹をつけて麹を作る。麹に塩を混ぜ(塩切り)、蒸すか煮て冷ました大豆、塩水などと合わせ、発酵・熟成させる。
- 豆味噌: 大豆そのものに麹を作る。蒸した大豆を約60℃まで冷まし、小さな玉(味噌玉)にまとめて、種麹と、いった麦の粉を表面につける。八丁味噌の玉は直径45〜65mmと大きい。熟成は、自然のままで6〜12か月ほど、温めて4〜6か月ほど。
明治の終わりに、日本陸軍の糧秣廠にいた河村五郎が、麹の働きを温度で調節する「速醸法」を考え、醸造の時間を数か月に縮めたそうです。
納豆と比べると
どちらも大豆を蒸すか煮るところから始まります。違うのはその先です。納豆は塩を入れず、枯草菌(Bacillus subtilis)で発酵させて、糸を引くように仕上げます。味噌は塩を混ぜ、ニホンコウジカビの麹で大豆を分け、何か月も寝かせてペーストにします。英語版ウィキペディアは、そのままの味噌には塩に強い乳酸菌 Tetragenococcus halophilus などが生きていると書いています。
記録に残る、味噌の始まり
日本語版ウィキペディアによると、味噌の起源は古代中国の「醤」とされますが、いつどのような形で日本に伝わったかは、よく分かっていません。奈良時代にはその原型があり、「末醤」と書かれて正倉院文書や木簡に出てきます。701年の大宝令では、飲食をつかさどる部署に「主醤(ひしおのつかさ)」という役があり、醤・末醤・豉を作る係とされました。
同じページによると、昭和30年代の後半までは、農村の多くの家が味噌を自分で作っていました。
出典
- 農林水産省「うちの郷土料理 冷や汁 宮崎県」 https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/hiyajiru_miyazaki.html
- Wikipedia「味噌」 https://ja.wikipedia.org/wiki/味噌
- Wikipedia "Miso" https://en.wikipedia.org/wiki/Miso
このページは2026年10月15日に出典を開いて書きました。料理・製法は記録の紹介です。
