工場の納豆ができるまで
全国納豆協同組合連合会(全納連)は、納豆ができるまでを次の順に書いています。
- 洗う — 原料の大豆を洗います。
- 浸す — 水に浸けて、十分に水を吸わせます。水の温度で時間が変わり、冬の15度ほどなら17〜18時間が目安です。
- 蒸す — 高い圧力の釜で蒸し上げます。
- 菌をふきかける — 雑菌が入るのを防ぐため、煮豆が70〜90度くらいのうちに納豆菌をつけるのがよい、と書いています。
- 容器に詰める — 発酵の容器に詰めます。
- 寝かせる — 発酵室で38〜42度、16〜24時間。
- 熟成 — ふつう5度以下の低い温度で熟成させ、包む間にも菌が増えすぎないようにします。
研究の実験では、茨城県工業技術センターが、20℃で16時間浸し、蒸して菌をつけ、39℃で18時間発酵させ、5℃で24時間熟成させる条件を使っています。ここに出てくる時間と温度は、どの工場も同じという意味ではありません。
わら納豆: わらを煮るわけ
わらの納豆は、わらで編んだ「わらづと」に煮豆を入れて寝かせます。わらにはいろいろな菌がいるので、作り手は先にわらを煮ます。
| フクダ(天然わら納豆) | 天日干しした稲わらを100℃で15分煮て、さらに乾かして使う。わらに雑菌があると発酵が安定しないので、雑菌を殺し、納豆菌だけを残す加減を見つけた、と紹介されています(dancyu)。 |
|---|---|
| 大屋納豆 | わらを15分以上煮て、高い温度の熱風で乾かした清潔なものを使う、と書いています。 |
| 愛知の理科の教材 | わらづとを沸いた湯で10分煮る、という手順です。 |
煮ても残るのは、納豆菌が熱に強い胞子を作るからです(納豆菌)。煮る時間は15分、15分以上、10分と出典ごとに違い、決まった基準は見つかりませんでした。
水戸で起きている、わら不足
水戸市は、コンバインで稲を刈るのが主流になり、わら納豆に向いた稲わらが手に入りにくくなっている、と書いています。平成29年(2017年)に「水戸市わら納豆推進協議会」をつくり、農家が稲わらを作り、障がい福祉サービスの事業所がそれをわらづとに加工するしくみを進めています。2026年10月6日から12月31日まで、ふるさと納税のクラウドファンディング「福藁プロジェクト」で寄付を募っています。
マイナビ農業も2018年に、わらの不足に、作る人の高齢化と機械化が重なっていると書き、水戸市では地元の稲作農家と契約するなど、わらの確保を進めていると紹介しています。
世界の仲間の作り方
世界の仲間も、豆や種を煮て、葉で包むか葉を敷いて寝かせる、という流れは同じです。違うのは、何で包むかと、煮る時間です。地域で探すに、5つの地域の材料と作り方の違いをまとめました。
出典
- 全国納豆協同組合連合会 納豆PRセンター「納豆ができるまで」 https://www.natto.or.jp/make/index.html
- 茨城県工業技術センター「大豆の蒸煮条件は納豆の日持ちに影響する?」 https://www.itic.pref.ibaraki.jp/publication/doc/result/h21/H21_04-06-04.pdf
- dancyu.com「フクダの天然わら納豆」 https://www.dancyu.com/user/collection/184
- キツ商会「伝統製法を現代で叶えるのは至難の業だった」(大屋納豆) https://kitsushokai.com/setumei-seiho/
- 愛知県の理科教材「納豆を作ろう -納豆菌の培養-」 https://apec.aichi-c.ed.jp/kyouka/rika/junior/2018/3nen/nattou/nattou.htm
- 水戸市「水戸の伝統『わら納豆』を未来へ繋ぐ!~福藁プロジェクトの応援~」(ふるさとチョイス ガバメントクラウドファンディング) https://www.furusato-tax.jp/gcf/5890
- マイナビ農業「水戸納豆」2018年3月20日 https://agri.mynavi.jp/2018_03_20_22512/3/
このページは、上の出典を開いて確かめ、2026年10月15日に書きました。
