シュシュエを一言でいうと
インドとミャンマーの国境の山地に住むナガの人々が、タンクル語で「シュシュエ」と呼ぶ大豆の発酵食品です。この名前は、日本のノンフィクション作家・高野秀行の取材記『謎のアジア納豆』に出てきます。英語の論文や Soyinfo Center の文献の中には、この名前は見つかりません。このページでは、日本語版ウィキペディアがその本から引いている所を紹介します。
| どこで | ナガの人々の住む山地(タンクル語の呼び名) |
|---|---|
| 何から | 大豆 |
| 包むもの | イチジクの仲間・ガジュマル・バナナなどの葉 |
| 食べ方 | 牛肉や野菜と汁に・炒める・揚げる |
| 記録 | 高野秀行『謎のアジア納豆』(新潮文庫、2020年) |
食べ方: 牛肉と野菜の汁、炒め物、揚げ物
日本語版ウィキペディアの「納豆」の記事は、高野秀行の本(324〜327ページ・336ページ)を出典に、ナガの人々の食べ方をこうまとめています。
- 料理では、牛肉や野菜と一緒に煮て汁にする。炒めたり、揚げたりもする。
- 食べ方は部族ごとに違う。1週間ほどで食べてしまう部族もあれば、1か月以上しまっておく部族もある。
- 長くしまう時は、塩や唐辛子と一緒に竹筒に入れる(同じ本の166〜168ページ)。
同じ記事は、吉田よし子の『マメな豆の話』(平凡社新書、2000年)を出典に、みそのようにした物は、塩・唐辛子・しょうがと混ぜて寝かせるとも書いています。
ナガの山地の大豆の発酵食品として広く知られているのは、ナガランド州のアクニ(アコーネ)です(アクニのページ)。マニプル州の新聞『The Sangai Express』の2026年の記事は、ナガの山地では、大豆をゆでて葉で包み、10〜15日寝かせてアクニを作ると書いています。シュシュエとアクニの作り方がどこまで同じかは、読めた資料からは分かりません。
作り方の記録
日本語版ウィキペディアは、高野秀行の本を出典に、シュシュエの仕込みにはイチジクの仲間、ガジュマル、バナナなどの葉を使うと書いています。煮る時間や寝かせる日数を書いた記録は、今回は読める形で見つかりませんでした。
記録について
シュシュエという名前の出どころは、今のところ高野秀行の取材記だけです。英語の論文のデータベース(PubMed)でも、納豆の歴史の文献を集めた Soyinfo Center の資料でも、この名前は見つかりませんでした。本を直接読んで確かめたい方は、新潮文庫の『謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉』(2020年)を開いてみてください。
本では
本『世界の納豆アトラス』では、東南アジア山地の仲間の1つとして、20番目に置いています。
出典
- ウィキペディア「納豆」(ミャンマーの節。高野秀行『謎のアジア納豆』2020年、吉田よし子『マメな豆の話』2000年を出典にした記述) https://ja.wikipedia.org/wiki/納豆
- The Sangai Express「One Table, Many Tongues」2026年8月27日(Dr Rajkumar Ranjan Singh) https://www.thesangaiexpress.com/Encyc/2026/8/27/dr-rajkumar-ranjan-singh-beneath-manipurs-famously-divided-politics-a-quieter-story-is-simmering-in-its-kitche.html
このページは2026年10月15日に出典を開いて書きました。高野秀行の本そのものは開いておらず、ウィキペディアが引いている所だけを紹介しています。料理・製法は記録の紹介です。
